東京都では、東京と他の地域が、それぞれの持つ力を合わせて、共に栄え、成長し、日本全体の持続的発展へとつなげていく「共存共栄」を目指しています。
そのために、東京都では、東京だけでなく他の地域の発展にも結びつく様々な施策に、各自治体と協力して取り組んでいます。その取組の一環として、全国の自治体へ直接訪問させていただき、東京都との連携や政策全般にわたる意見交換を積極的に行っています。
9月9日(月)に滋賀県を訪問させていただきましたので、その様子をご紹介します。
滋賀県庁のある大津駅には、京都駅からJR琵琶湖線でわずか2駅(時間にして9分)で到着します。(...のはずだったのですが、当日はJR線が2時間遅れていて焦りました...。)
電車遅延というアクシデントはありましたが、無事大津駅に到着し、昼食では滋賀県が誇る近江牛のステーキ丼をいただくことに。
大満足のランチをいただいたあとは、大津駅観光案内所OTSURY(オーツリー)でレンタサイクルを借りて滋賀県庁舎まで向かいます。
この後にも記載しますが、滋賀県と言えば日本最大の湖である琵琶湖。琵琶湖を自転車で一周するビワイチ(一周なんと200km!)は、国からナショナルサイクルルートの指定を受けており、滋賀県でも観光コンテンツとしてPRしています。
それを象徴するように、大津駅観光案内所にもレンタサイクルが整備されていました。(意見交換後に自転車で琵琶湖まで行き、自転車道を少し走ってみました。その模様も後述しますので、最後までお読みくださいね!)
大津駅から自転車で5分弱、あっという間に滋賀県庁に到着です。
さて、いよいよ意見交換です。意見交換は、総合企画部、農政水産部、商工観光労働部の皆様にご対応いただきました。
お忙しい中、お時間をいただき誠にありがとうございました。
今回は、観光関係、スタートアップ関係、農林水産関係の3分野を中心に意見交換をさせていただきました。
観光関係では、「シガリズム」をコンセプトに観光事業を進めているとのこと。「シガリズム」とは、「琵琶湖をはじめとした自然と歩みをそろえ、ゆっくり、ていねいに暮らしてきた、滋賀の時間の流れや暮らしを体感できる"心のリズムを整える新たなツーリズム"」の総称で、滋賀県のゆったりとしたリズムや近江商人の「三方良し」をはじめとする、昔からの滋賀県ならではの考え方を組み合わせた滋賀らしいツーリズムを指します。観光地をめぐるだけじゃなく、より深く体験・体感し、心のリズムを整える。そんなツーリズムを、シガリズムとして推進しているのです。
滋賀県の観光における課題としては、アクセスが良い反面、観光客の多くが日帰り客で、宿泊者数が少ないことを挙げられていました。この現状を打破するため、シガリズムを体現する体験・交流型観光やビワイチ、琵琶湖を少し外れて観光地や景勝地を巡るビワイチ・プラスに力を入れています。
現在、全国的に滋賀県の魅力をPRするべく、「いこうぜ♪滋賀・びわ湖」という観光キャンペーンが開催されていますので、皆さまも「シガリズム」を体感しに、滋賀県を訪れてみてはいかがでしょうか。
いこうぜ滋賀 琵琶湖 | 滋賀県観光キャンペーン2024 (biwako-visitors.jp)
スタートアップ関係では、県内の中小企業をスタートアップの力で飛躍させていく視点で施策を進めていくという話がありました。
滋賀県の産業の特徴は、県内総生産に占める第二次産業比率が44%を誇り、全国1位のモノづくり県であることが挙げられます。
この特徴を現すかのように、滋賀県に集積する理工系大学の研究シーズやモノづくり中小企業の技術シーズ、琵琶湖に関連する水・環境技術における研究成果といった地域の強みを活かし、技術系(特に環境系の技術)のスタートアップを発掘・育成するための滋賀テックプランターという創業支援プログラムを実施しています。このプログラムには名だたる大企業もパートナー企業として参加しており、エントリーすることでパートナー企業と連携しながら事業化までに必要な各種支援を受けられます。
地域課題に限らず、技術の展開や事業の飛躍を狙っている企業、技術課題を抱えている中小企業などの様々なニーズも捉えながら、産学官金が協力し、滋賀県を新たなイノベーションの聖地とするべく取組を進めていることが分かりました。
農林水産関係では、「琵琶湖システム」に象徴される、環境へのこだわりの観点からのお話がありました。
「琵琶湖システム」とは、琵琶湖の伝統漁業や、琵琶湖の魚が繁殖にやってくる「魚のゆりかご水田」、水環境や生態系の保全に寄与する「環境こだわり農業」や「水源林の保全」など、滋賀の風土と歴史のなかで生み出されてきた「琵琶湖と共生する農林水産業」のことで、2022年に世界農業遺産に認定されました。
世界農業遺産に認定されていることを広く国内外に発信するとともに、農林水産物の付加価値や観光振興にもつなげていくということで、学ぶ・食す・訪れるの三つの柱に立って取組を推進しているとのことです。
また、農産物のブランド化の視点から、米のきらみずきとイチゴのみおしずくという2つの品目に力を入れているとのことでした。
きらみずきは、化学肥料や農薬を極限まで減らしたオーガニック栽培に限定して作付けを進めており、環境こだわり農業をより進化させる一つの切り札となる品種になります。
みおしずくは、甘味が非常に強いことに加えて適度な酸味を持つ滋賀県オリジナル品種で、今後さらなる知名度向上を図っていくとのことでした。
今回は3分野を中心にお話を伺いましたが、滋賀県で昔から受け継がれてきた特徴や強みをうまく取り入れながら、更なる県の魅力向上につなげていくための幅広い取組をされていることが分かりました。
お忙しい中ご対応いただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。
意見交換の後には、レンタサイクルに乗って琵琶湖まで足を運んでみました!
滋賀県では令和4年3月にビワイチ推進条例を制定し、道路環境や拠点施設等の整備を進めるなど、県を挙げてサイクリストの利便性向上を図っています。
少し走っただけですが、琵琶湖沿いのサイクリングロードは道幅も広く、非常に走りやすい環境だと感じました。当日もビワイチ中であろうサイクリストを見かけ、快適そうに走られていました。
▼初めて見る琵琶湖はただただ大きくて圧巻でした...!▼▼案内標識に加えて路面には矢羽根印とブルーラインがあり、迷う心配はありません。写真は矢羽根印▼
近くにはサイクルステーションも点在し、急な自転車の故障にも対応できます。
▼県庁敷地内にあるサイクルサポートステーション▼▼大津港にあるサイクルステーション▼
今回走ったのは琵琶湖のほんの一部分に過ぎませんが、筆者(実は趣味でロードバイクを所有しています)も愛車でビワイチの旅に出掛け、シガリズムを体感したいと思います。
今回の訪問では、意見交換、現地視察ともに大変有意義な訪問となりました。
東京都は、全国各地との共存共栄を目指し、引き続き幅広い分野で連携を進めていきます。
次回の訪問レポートもお楽しみに!